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Cases

想定されるケース

鑑定業界の構造から想定される、典型的な承継パターンです。当社は創業間もなく、ここに掲載しているのは実際の成約事例ではありません。ご自身の状況に近いケースから、スキームと論点を確認してください。

売却側の想定ケース

地方都市・鑑定士1名の個人事務所を、独立希望の勤務鑑定士へ

プロフィール

地方県庁所在地。代表70代・鑑定士1名・事務職員1名。地価公示評価員・固定資産税評価を長年受託。売上約1,500万円。

課題

後継者がおらず、廃業を検討。ただし固定資産税評価の受託と長年の顧客(地元金融機関・税理士)を途絶えさせたくない。

アプローチ

個人事業のため株式譲渡はできず、事業譲渡+有資格者の承継として設計。買い手は同県内で独立を考えていた40代の勤務鑑定士。旧代表が2年間、非常勤として並走する条件に。

想定される着地

譲渡対価は数百万円規模を想定。買い手は開業リスクを抑えて顧客基盤と事務所を承継し、売り手は廃業ではなく「引き継ぎ」として引退を迎える。

このケースのポイント

  • 個人事業は「事業譲渡」でしか承継できない
  • 地価公示評価員は個人委嘱のため、買い手が別途応募・選任される必要がある
  • 並走期間の設計が成否を分ける
売却側の想定ケース

都内・鑑定士3名の法人を、拠点拡大を狙う鑑定会社へ株式譲渡

プロフィール

東京23区。代表60代・鑑定士3名(うち1名は代表)・職員2名。金融機関の担保評価と相続案件が中心。売上約6,000万円、営業利益約800万円。

課題

代表以外の鑑定士2名は承継の意思なし。代表は5年以内の引退を希望。職員の雇用維持と屋号の存続を重視。

アプローチ

法人格を維持して登録を継続できる株式譲渡を選択。買い手は都内で拠点を増やしたい中堅鑑定会社。金融機関の担保評価ラインの承継可否を事前に確認し、キーパーソン2名の残留を条件に。

想定される着地

譲渡価額は年買法(純資産+営業利益の1〜3年分)を目安に交渉。職員全員の雇用維持、屋号は「〇〇鑑定(△△グループ)」として存続する形を想定。

このケースのポイント

  • 株式譲渡なら鑑定業者登録は継続(役員変更届が必要)
  • 金融機関の評価ラインは「会社」ではなく「担当者」に紐づいていることが多い
  • キーパーソンの残留条件を契約に織り込む
買収側の想定ケース

不動産会社が鑑定機能を内製化するために鑑定会社を買収

プロフィール

買い手は首都圏の不動産会社(仲介・買取)。売り手は鑑定士2名の法人。

課題

買い手に鑑定士はいない。鑑定機能を持ちたいが、採用市場では有資格者が見つからない。

アプローチ

株式譲渡で法人ごと取得。買い手は鑑定士ではないため、事務所ごとに専任の不動産鑑定士を置く要件(法第35条)を満たすよう、売り手側の鑑定士2名の残留を最重要条件に。鑑定評価の独立性を保つため、グループ内案件の受任ルールも整理。

想定される着地

鑑定士の残留を担保する雇用契約と、鑑定の独立性に関する社内規程をセットで設計することで成立する形を想定。

このケースのポイント

  • 非鑑定士でも専任鑑定士を置けば鑑定業の登録は可能
  • 鑑定士が離職すれば登録要件を欠く。残留条件が生命線
  • 利害関係のある案件は受任できない。独立性の設計が必要

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